メルラバ
「電気つけますよ?それからキッチンをお借りします」

ぱっと部屋に明かりが灯され、眩しさに目の裏がチカチカする。

楡川さんはテキパキと動き、まずは散乱している手紙を片付け、大蛇のようなFAX用紙をきれいに巻き取り、私の視界からその忌まわしい紙達を消し去ってくれた。


そして持ってきたファンシーな紙袋の中から、何かを取り出しテーブルの下へと置く。

「それ…なに?」
「アロマポットです」
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