メルラバ
秋の私に対する興味もそんなようなものだと思う。

会ってみて、私という人を確認して、どんな人なんだろう?っていう興味が埋まれば……

その次はない。


もう一度会ってみたい、メールを続けたいと、秋に思わせる自信が私にはない。


それに、すでに私の中には私が勝手に作った秋像がある。

知らないから想像するしかない。


きっとこんな人、きっとこんな顔。

それは自分に都合よく作られた偶像だ。

秋だってそうだろうと思う。

それが実際に会って崩れてしまったら…?

予想を上回っていたならばいい。だけど都合よく想像されたそれを上回るなんてことは余程のことがない限り無理だ。
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