メルラバ
時刻は午後の5時ちょっと過ぎ。

舞台が終わったあとなんだろう。


返事もせず来ないままの私に対して怒っているのかもしれない。

電話はまだ止まず、切れたらすぐに電源を切ってしまおうと、そんなことまで考える。

カタカタと振動を繰り返し、ちょっとづつ移動して、それはとうとうテーブルの下に落下した。

落ちても尚、まだ床の上でしつこく動き続けている。
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