メルラバ
夕暮れの空には大きな夕陽が浮かんでいて、そのオレンジ色の光りを受け、秋の車が黒く光っている。

そして、運転席のドアが静かに開き、そのドアに背を預けて秋が煙草に火をつけた。


「…バカじゃないの?」

そんなところで何やってんの。

もし記者が張ってたらどうするの。

待ってるっていつまで?

初めて会う約束をしたあの時みたいに、何時間もそうやって待つつもり?
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