メルラバ

彼女の特権

「――…はい、はい。ええ、大丈夫です。明後日の10時、はい、わかりました」

電話を切って、何が大丈夫だ!!と青ざめ、次には白くなって頭を抱える。

まずった。
完全に忘れてた。
原稿用紙5枚分のエッセイ。
締め切りは明後日。

担当さん、確認の電話ありがとうと、心の底から感謝。

だって、その仕事の存在すら忘れてたんだから。


どれもこれも、それもあれも、ぜーんぶ秋のせいだ!
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