メルラバ
コーヒー飲んだら仕事しようっと。

そう思って軽い足取りでキッチンへと向かう私の耳に、また着信音。

もうっ、誰よ!

イラッとしながら、くるりUターン。

ソファの上でピロピロ鳴っている携帯を乱暴に掴みあげた。


「もしもしっ?」

相手を確認もせずに出た私の声は、少しの怒気を孕んでいて、電話の向こうで相手が息を呑んだのがわかる。
< 428 / 518 >

この作品をシェア

pagetop