メルラバ
「織姫と彦星もこんな感じかなぁ」


呟いて秋が空を見上げる。


空に織姫と彦星を繋ぐ天の川は見えなかったけれど、きっと2人は空の高い高いところで、ほんの一時の逢瀬を楽しんでいるはずだ。

私と秋のように、天の川のほとりを行ったり来たり。


ぐるりとマンションの周りを一周して、またお別れの時間がやってくる。
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