メルラバ
「……ほんとだ、きれい」

秋からの最後のメールには写真が添えられていて、街灯と月の光りを浴びてキラキラ輝く桜が映っていた。

ことり、と、手から携帯が滑り落ちる。

胸が痛い。
こんな痛みは今まで感じたことがない。

心臓がとくとく鳴って、息が苦しくて、泣きたくて、でも、嬉しくて。
心が、きゅんと縮こまる。

秋は、ちゃんと来ていた。
秋は、ちゃんと私を見ていた。

それが真実。
嘘つきは私。


これが恋かどうかなんて、そんなの答えは決まってる。


これは恋だ。
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