ある夕方の拾いモノ -狐と私、時々愛-
そのままクスクスと笑う菜々美は、ふと気がついたように我を見つめ口を開いた。
「てか、どうやったら狐になれるの?」
「簡単よ。我とぬしが交わりあったあとに――…」
―――ドンッ!
(…は?)
次の瞬間、なぜか突き飛ばされてしまった我から距離をとった菜々美は顔を真っ赤にして我をにらんでいる。
「………こ、この変態!エロ狐!」
(こやつ、…まさか)
「処女なのか?」
我がそう問うと、菜々美は顔をさらに真っ赤にしてどこかへ逃げていってしまったのだった。