ある夕方の拾いモノ -狐と私、時々愛-
刹那、愁が私の腰を掴んだ。
切なげに顔を歪め腰の動きを一層早める。
「う、………ぁあ、っ―――!」
何か熱いものが注ぎ込まれた次の瞬間、身体中の血が逆流するような感覚があって私は目を見開き、身体を弓のように反らした。
(熱い、―――熱い!)
のどが渇く。
汗が止まらない。
たまらず愁に手を伸ばすと、私の指を取りそっと口づける。
何か言ってるようだけど、私の耳までは届かない。
………私はそのまままぶたを閉じ、どっぷりと眠りについていくのだった。