校舎裏には秘密がある
「優花が泣いてる理由って、幼馴染みだったっていうのに関係あるのか?」
「泣いてない! まだ涙流してないもん! 泣かないって決めたんだもん!」
「あーそう」
俺は黙って見守ることにした。
彼女が出てくるまで、俺は彼女の代わりに花に水やりをした。
「水やり有難う」
暫くして彼女が現れた。
「良いよこれぐらい」
「生徒会長とのこと、まだ言えない。けど、絶対言うから、だから、それまでは何も聞かないで」
「分かってる」
俺は彼女に優しく微笑んだ。
彼女も、優しく微笑み返してくれた。
「ん、やっぱ優花は笑顔が一番だ」
「へへっ」
俺達は長い間見つめ合った。