校舎裏には秘密がある
「な、何よ!」
「あんた、優花が大好きなんだな。幼馴染みだった割には、優花のこと心配してんじゃん」
そう言うと、生徒会長は顔を真っ赤にさせた。
「へ、変な解釈しないでよ。馬鹿ね」
「馬鹿で結構」
生徒会長は暫く顔を染めたままだった。
こんなに彼女のことを思っているのに、何故今は仲良くないんだ?
彼女と生徒会長に、一体何があったというのだ?
「春樹」
「優花!」
彼女の声がして後ろを振り返ったが、彼女の姿は何処にもなかった。
「ここだよここ。春樹の下」
「下?」
足元を見ると、彼女はにこにこしながら「遅くなってごめんね」と言っていた。
「馬鹿、遅いぞ」
「ごめんってば~」
彼女はゆっくりと立ち上がった。
その時彼女の髪が目の前にあり、少しドキッとした。