校舎裏には秘密がある
「もう高校生なのに、ゲーセン来たことねえとか……。やばい、ツボる」
原木君は大爆笑している。
「そ、そんなに笑うなよ。友達なんていなかったんだから、仕方ねえだろ」
「ごめんごめん、そうだよな」
みんな口々に「ごめん」と言ってきた。
「んじゃ気を取り直して、ゲーセン入るぞ」
「ああ」
俺の胸はワクワクしていた為、自然と笑顔になった。
「わ、笑った! 根本が笑ったぞ!」
「え、嘘! 見たかったわあ!」
「もう1回笑ってよ、根本君」
笑うんじゃなかった。
そう思ったが、でも、少しずつみんなから見た印象が変わってきた気がする。
だから嬉しい。
彼女のおかげだ。
早く、彼女に報告したい。
俺は今日の報告が早くしたくなり、明日が待ち遠しくなった。