校舎裏には秘密がある
「確かに優花は行方不明よ。でも、明日必ず7時に校舎裏に来るわ。だから根本君、貴方も7時に校舎裏へ来なさい」
「行方不明なのに、ここへ来るって分かるのかよ?」
「……約束したから。明日は優花の誕生日なの。誕生日にここで会おうって、前に約束したから」
「なるほどな……」
彼女の誕生日……、明日だったのか。
明日、彼女に花をプレゼントしよう。
俺は心にそう誓った。
「分かった。行方不明ならちゃんと来るか分からねえけど、明日7時に来るよ」
「有難う。私も約束だから、2人の様子を見て校舎裏へ伺うわ」
「ああ……」
生徒会長は俺の鞄を拾ってくれ、俺に手渡してきた。
そして小さく微笑み、校舎裏から去っていった。