校舎裏には秘密がある
「ねえ春樹」
「ん?」
「毎朝7時に校舎裏集合ね」
「え、早っ!」
俺はいつも8時くらいに起きているからだ。
家から学校まで近いから、早起きする必要もなかった。
「春樹の目標を達成させる為だよ」
そうだよな、俺自身の為だもんな。
「分かった、7時な」
「そろそろ朝のホーム始まるよ?」
時計を見ると、もう8時30分を回ろうとしていた。
「やっば!」
「行ってらっしゃーい」
彼女は笑顔で俺を見送る。
「優花もだろ!」
「あたしは花壇に水をやってから行くよ。当番だから」
「あそう。んじゃ遅れんなよ」
俺は鞄を取り走ろうとした。
「ねえ!」