恋のつぼみ
「美紗、明日も迎えにくるから。」
「うん。」
「あっ、それと今日みたいに遅い時間に帰ってくるなよ。心配するだろ?」
心配心配って
「・・・・・・おせっかい。パパみたい。」
「っ!パパああああ?」
真っ赤になって怒る敬太が可笑しくて笑った
でも本当は、まだ告れないでいる自分に対してムカついて敬太にやつあたりしちゃいそうだったから、必死に笑ってごまかした
ムカついて告白しちゃったとか漫画でありそうなこと美紗、やりかねないんだもん
「いいから、敬太は帰って!」
「ちょっ!み、美紗!」
「うるさい!近所迷惑!」
強制的に敬太をあしらい、自分の部屋まで逃げこんだ
今日は告白は無理だ
明日、告白する
もちろん同情は抜きで考えてもらって
真剣に向き合ってもらう
でも、そんな自分に神様はとっても哀しい意地悪をした