天空のエトランゼ〜哀しみの饗宴(魔獣因子編)〜
神野は、自分の右手を見つめながら、話し始めた。

「俺が一番愛した女…上野沙知絵は…ある日、自分の変化に気付いた…」




それは、些細なことだった。


研究結果をまとめる報告を、丁寧にノートにまとめていた沙知絵は、自分の心境の変化に気付いていた。

心の中の価値観が、変わっていく…そういった方がいいのだろうか。

自分で打ち消しても、変わらない。

だから、沙知絵は心の変化を止める為に、毎日レポートに書き、

昨日のことを信じようとしていた。


そんなある日。

沙知絵は、勤めていた研究所の離れに呼ばれた。

さらに、その離れの地下へと、沙知絵は知らないエレベーターに乗り込んだ。


そして、ついた場所で見たものが、沙知絵の運命を大きく変えることになった。
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