天空のエトランゼ〜哀しみの饗宴(魔獣因子編)〜
「…で、あんたの愛しいテラ様は…何ておっしゃったの?」
上目遣いで、マスターを見上げる沙知絵から、視線を外さずに、マスターは携帯をカウンターに置いた。
「いずれ…我々は、テラ様の下で、集結する。その時、我ら真の人類…食物連鎖の頂点にたつ者達が、この世界に君臨する」
沙知絵は肩をすくめ、
「無駄よ…。我々は、個々には、人を凌駕しているけど…数は、あっちが圧倒的に多いわ」
「我々の仲間も、目覚めて来ている」
「無駄よ…。あたし達の先祖の中には、目醒めてからも、人の中に混ざり、中から、人を支配しょうとした者もいたけど……せいぜい側近ぐらいにしか、なれなかった…」
沙知絵は、頬杖を付き、
「仕方がないわ。真に優れ過ぎた者は、人間の世界でトップになんか、なれないの…。進化はね。その生物の中の優れた者から、出るのではなく、はみ出した者から、発生する者だから」
沙知絵の言葉に、マスターは苦笑した。
「それは…自分のことを言ってるのか?」
マスターの姿が、さらに変わる。
「進化の後は、その種を統制しなければならない…。お前のような…統制を取れない者は…いずれ処分しなければならない…」
「本音がでたわね」
沙知絵は、カウンターから離れた。
マスターの体躯が、三倍くらいに膨れ上がる。
テーブル席にいたカップルも、立ち上がる。
沙知絵は、口元を緩め、
「あたしが、言いたいのはね!あたし達を統制するのは、テラじゃないということ!」
沙知絵のないはずの右手が、あった。
「いつのまに」
ゴリラのような姿になったマスターに、沙知絵は右手を向けた。
それは、巨大な銃身だった。
「この世界の支配者になるはずだった者は…この世界からも、はみ出した」
銃口をマスターのこめかみに、向けながら、沙知絵は後ろのカップルから距離を取り、扉に向かう。
「彼は、この世界を見捨てた!たかが、1人の女の為に!」
マスターは、カウンターから飛び出すタイミングを、はかっていた。
「だけど…彼は、この世界に戻ってきた」
沙知絵は笑った。
上目遣いで、マスターを見上げる沙知絵から、視線を外さずに、マスターは携帯をカウンターに置いた。
「いずれ…我々は、テラ様の下で、集結する。その時、我ら真の人類…食物連鎖の頂点にたつ者達が、この世界に君臨する」
沙知絵は肩をすくめ、
「無駄よ…。我々は、個々には、人を凌駕しているけど…数は、あっちが圧倒的に多いわ」
「我々の仲間も、目覚めて来ている」
「無駄よ…。あたし達の先祖の中には、目醒めてからも、人の中に混ざり、中から、人を支配しょうとした者もいたけど……せいぜい側近ぐらいにしか、なれなかった…」
沙知絵は、頬杖を付き、
「仕方がないわ。真に優れ過ぎた者は、人間の世界でトップになんか、なれないの…。進化はね。その生物の中の優れた者から、出るのではなく、はみ出した者から、発生する者だから」
沙知絵の言葉に、マスターは苦笑した。
「それは…自分のことを言ってるのか?」
マスターの姿が、さらに変わる。
「進化の後は、その種を統制しなければならない…。お前のような…統制を取れない者は…いずれ処分しなければならない…」
「本音がでたわね」
沙知絵は、カウンターから離れた。
マスターの体躯が、三倍くらいに膨れ上がる。
テーブル席にいたカップルも、立ち上がる。
沙知絵は、口元を緩め、
「あたしが、言いたいのはね!あたし達を統制するのは、テラじゃないということ!」
沙知絵のないはずの右手が、あった。
「いつのまに」
ゴリラのような姿になったマスターに、沙知絵は右手を向けた。
それは、巨大な銃身だった。
「この世界の支配者になるはずだった者は…この世界からも、はみ出した」
銃口をマスターのこめかみに、向けながら、沙知絵は後ろのカップルから距離を取り、扉に向かう。
「彼は、この世界を見捨てた!たかが、1人の女の為に!」
マスターは、カウンターから飛び出すタイミングを、はかっていた。
「だけど…彼は、この世界に戻ってきた」
沙知絵は笑った。