天空のエトランゼ〜哀しみの饗宴(魔獣因子編)〜
アルテミアの顔色が、悪い。青ざめている。

「アルテミア!」

僕の声にも、アルテミアは返事をしない。

激しく息をし、呼吸困難のような感じになっている。

「病院で、お前は女神の一撃を放った。しかし、すべてを、破壊する威力はなく…格下である…魔神の一撃は、すべてを灰に返した…」

木岐は笑いながら、槍を払うと、アルテミアはバランスを崩した。


「私は、確かめなければならなかった…。女神の真実を!ながながと話したのは、時間を稼ぐ為」

木岐は今度は、右手を突き出した。

右手もまた…武器になっていた。

「今…確信した!天空の女神は、この世界では…長時間動けない!」

変な汗をかきはじめたアルテミアに向かって、木岐は笑いながら、叫んだ。

「死ねええ!」

右手の手の平から、巨大な銃口が飛び出してくる。

先ほどとは、比べものにならないレーザーが、発射されようとする刹那、



ふらつきながらも、アルテミアは下から、上へ槍を突き上げた。

「Blow Of Goddess…」

女神の一撃が、木岐に炸裂した。

木岐は、肉片も残らず、消滅したが、

アルテミアの手から、槍が落ち、

アルテミアは片膝をついた。



激しく息をするアルテミアの背中を、少し離れたところから、見ている者がいた。

友美である。

友美は、おもむろに携帯をとり、電話をかけた。

「間違いありません…」

友美は、アルテミアと絶叫する僕の声を聞きながら、頷いた。

「天空の女神は…この世界では、本来の力を発揮できません」



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