天空のエトランゼ〜哀しみの饗宴(魔獣因子編)〜
第13話 乱雑
「リンネ様…」
どこの町角にもある…細い路地に、リンネは佇んでいた。
その後ろに、2つの炎が立ち上り、人の形を形づくる。
「この世界にきた…多くの魔物は…ブルーワールドに帰りました」
「そうか…」
リンネは、後ろで跪く2つの炎の方を振り向かずに、呟くように言った。
「この世界の空気と……あの者達の台頭…。この世界にいても特に、彼らにとって、得なことはありませんし…」
右側に跪く炎は、揺らめきながら、話し続けた。
「マヤ様も亡くなりましたし…。あの者達との戦いを望んでも、いません…」
「もともと…敵は、アルテミアだけになると…想定していましたことですから…」
左側の炎も、口を開いた。
「魔物が撤退する世界か…」
リンネは苦笑した。
「しかし!我々炎の騎士団は、リンネ様とともに」
「ブルーワールドに戻っても、不動様亡き後、我々を率いるのは、リンネ様以外にいません」
「我々は、リンネ様とともに!」
深々と頭を下げる炎に、リンネは少し振り返った。
「向こうには、カイオウがいる。それに、今は明確に、騎士団をわけている場合でもない。来たるべき…最後の戦いの為に、強き魔物は、王の許へ戻るべきだ」
「来たるべき戦いとは…」
「魔王と…天空の女神の戦い…」
二人の言葉に、リンネは頷き、
「いずれ…アルテミアは、ブルーワールドに帰る……しかし、その時……」
リンネは虚空を見つめ、
「アルテミア……今の力が、あるかはわからないがな」
少し哀しげに、笑った。
その笑みの意味を、2つの炎はどう受け取ったのかは、わからない。
2つの炎は、立ち上がり、
二人の人間の姿になる。
顔と背丈すべてが、同じであるが…髪型が違った。
どこの町角にもある…細い路地に、リンネは佇んでいた。
その後ろに、2つの炎が立ち上り、人の形を形づくる。
「この世界にきた…多くの魔物は…ブルーワールドに帰りました」
「そうか…」
リンネは、後ろで跪く2つの炎の方を振り向かずに、呟くように言った。
「この世界の空気と……あの者達の台頭…。この世界にいても特に、彼らにとって、得なことはありませんし…」
右側に跪く炎は、揺らめきながら、話し続けた。
「マヤ様も亡くなりましたし…。あの者達との戦いを望んでも、いません…」
「もともと…敵は、アルテミアだけになると…想定していましたことですから…」
左側の炎も、口を開いた。
「魔物が撤退する世界か…」
リンネは苦笑した。
「しかし!我々炎の騎士団は、リンネ様とともに」
「ブルーワールドに戻っても、不動様亡き後、我々を率いるのは、リンネ様以外にいません」
「我々は、リンネ様とともに!」
深々と頭を下げる炎に、リンネは少し振り返った。
「向こうには、カイオウがいる。それに、今は明確に、騎士団をわけている場合でもない。来たるべき…最後の戦いの為に、強き魔物は、王の許へ戻るべきだ」
「来たるべき戦いとは…」
「魔王と…天空の女神の戦い…」
二人の言葉に、リンネは頷き、
「いずれ…アルテミアは、ブルーワールドに帰る……しかし、その時……」
リンネは虚空を見つめ、
「アルテミア……今の力が、あるかはわからないがな」
少し哀しげに、笑った。
その笑みの意味を、2つの炎はどう受け取ったのかは、わからない。
2つの炎は、立ち上がり、
二人の人間の姿になる。
顔と背丈すべてが、同じであるが…髪型が違った。