天空のエトランゼ〜哀しみの饗宴(魔獣因子編)〜
「人は…すべてが愚かじゃないよ…アルテミア…」

僕の声が消えていく。

疲れから、眠気が襲ってきた。話す力も抜けていく。

「アルテミア…人を憎まないで…」



「わかった…」

アルテミアは目をつぶり、頷いた。

すると…アルテミアの髪は、漆黒からブロンドに戻っていく。

「安心しろ!むやみに、力は使わない。だけど…あいつは、何とかしないとな」

「そうだね…………」

僕の意識はなくなった。



「赤星…」

アルテミアの瞼も、落ちてきた。


「今は…休め…」 

そう言うと、アルテミアの体もまた…ゆっくりと水の中に沈んでいった。


アルテミアもまた、限界であった。


傷が完全に癒えるまで…二人は、泉の底に眠りについた。

今まで戦い続けてきた戦士の…しばしの休息だった。


だが、その間にも…時は動く。

だからと言って、二人を責めれようか…。



この世界での最後の戦いまで、赤星とアルテミアは眠りについた。



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