天空のエトランゼ〜哀しみの饗宴(魔獣因子編)〜
第2話 囚籠
鳥かごに捕われた鳥は、自由を願っているのだろうか。
高く自由には、飛びないけど…餓えることはない。
少女は、読みかけの本を閉じると、白いベットの上に座りながら、
ふと窓の外を見た。窓ガラスを、開けることはできない。
少女は鳥かごの中の…さらにかごの中。
無菌室という特殊な空間が、彼女の自由だった。
自分は生きているけど……生きるという意味がわからなかった。
いつまで、ここにいるかもわからなかった。
病気のことも、教えられていない。
ただ…ある日、発病し…ここ以外の自由を、失っただけだ。
外のものも、簡単に少女に渡すわけには、いかなかった。
だから、同じ本を何度も何度も読み返していた。
不思議なことに、何度読み返しても、物語には新しい発見があった。
そんな発見…多分、ここにいなければ、わからなかっただろう。
少女は、自然と微笑み、
窓から視線を、こちらに向けた。
無菌室を囲う部屋の向こうにいる…僕に。
「そんなに、来なくていいんだよ…赤星くん」
少女の微笑みは、暖かく…
それだけで、僕は涙が流れそうになった。
けど、流すわけにはいかなかった。
高く自由には、飛びないけど…餓えることはない。
少女は、読みかけの本を閉じると、白いベットの上に座りながら、
ふと窓の外を見た。窓ガラスを、開けることはできない。
少女は鳥かごの中の…さらにかごの中。
無菌室という特殊な空間が、彼女の自由だった。
自分は生きているけど……生きるという意味がわからなかった。
いつまで、ここにいるかもわからなかった。
病気のことも、教えられていない。
ただ…ある日、発病し…ここ以外の自由を、失っただけだ。
外のものも、簡単に少女に渡すわけには、いかなかった。
だから、同じ本を何度も何度も読み返していた。
不思議なことに、何度読み返しても、物語には新しい発見があった。
そんな発見…多分、ここにいなければ、わからなかっただろう。
少女は、自然と微笑み、
窓から視線を、こちらに向けた。
無菌室を囲う部屋の向こうにいる…僕に。
「そんなに、来なくていいんだよ…赤星くん」
少女の微笑みは、暖かく…
それだけで、僕は涙が流れそうになった。
けど、流すわけにはいかなかった。