天空のエトランゼ〜哀しみの饗宴(魔獣因子編)〜
「あんたは……春奈ではないわね……」
美奈子は、ドアにもたれる春奈を凝視した。
春奈は、肩をすくめ、
「正確に言うと…春奈という人間は、最初からいないわ」
「じゃ…お前は誰なんだ?」
美奈子は怯むとこなく、春奈に詰め寄った。
春奈は苦笑し、
「強気な女は、好きよ」
「こたえて!」
明菜も、春奈に詰め寄る。
「フフフ…」
春奈は、声を出して笑うと、二人を交互に見て、
「あたしの名は、リンネ。あんたが、行ったことのある世界の者よ」
リンネは、明菜を見、微笑んだ。
「リンネ…」
明菜は、その名を思い出そうとしたけど、
まったく浮かばない。
「あなたとは、一度やり合ったことがあったのに」
リンネは、ドアから離れ、明菜に近づいた。
そして、耳元で囁いた。
「まあ…その時は、あなたは…剣になっていたけどね」
「剣…」
その記憶もない。
結局、明菜は囚われていたことが多くて、異世界で自由になったことがない。
「そう…」
リンネは、手を伸ばし…明菜の頬に触れた。
それは、ひんやりとして、冷たかった。
「剣…。あなたは、自分で戦う力はないけど…。時空間を切り裂ける剣に、なれるわ」
明菜は、大きく目を見開いた。
リンネはクスッと笑うと、
「その力を使うと、この世界から、我々の世界に行くことが、できる。だから…」
「だから?」
真っすぐにリンネを見据える明菜に、リンネは頬に当てた手を離した。
「あいつらが、我々の世界に攻め入るつもりなら…あんたを手に入れようとする……と思ったんだけど…」
リンネは、二人から離れた。
「違うみたい。あいつらは、この世界しか興味がないみたい」
リンネの体が、変わる。
炎に包まれた灼熱の体。
少しでも、近づいたら…消滅しそうだ。
美奈子は、ドアにもたれる春奈を凝視した。
春奈は、肩をすくめ、
「正確に言うと…春奈という人間は、最初からいないわ」
「じゃ…お前は誰なんだ?」
美奈子は怯むとこなく、春奈に詰め寄った。
春奈は苦笑し、
「強気な女は、好きよ」
「こたえて!」
明菜も、春奈に詰め寄る。
「フフフ…」
春奈は、声を出して笑うと、二人を交互に見て、
「あたしの名は、リンネ。あんたが、行ったことのある世界の者よ」
リンネは、明菜を見、微笑んだ。
「リンネ…」
明菜は、その名を思い出そうとしたけど、
まったく浮かばない。
「あなたとは、一度やり合ったことがあったのに」
リンネは、ドアから離れ、明菜に近づいた。
そして、耳元で囁いた。
「まあ…その時は、あなたは…剣になっていたけどね」
「剣…」
その記憶もない。
結局、明菜は囚われていたことが多くて、異世界で自由になったことがない。
「そう…」
リンネは、手を伸ばし…明菜の頬に触れた。
それは、ひんやりとして、冷たかった。
「剣…。あなたは、自分で戦う力はないけど…。時空間を切り裂ける剣に、なれるわ」
明菜は、大きく目を見開いた。
リンネはクスッと笑うと、
「その力を使うと、この世界から、我々の世界に行くことが、できる。だから…」
「だから?」
真っすぐにリンネを見据える明菜に、リンネは頬に当てた手を離した。
「あいつらが、我々の世界に攻め入るつもりなら…あんたを手に入れようとする……と思ったんだけど…」
リンネは、二人から離れた。
「違うみたい。あいつらは、この世界しか興味がないみたい」
リンネの体が、変わる。
炎に包まれた灼熱の体。
少しでも、近づいたら…消滅しそうだ。