初恋ストロベリー

saaski:mai

ダメだ。思い出しちゃダメだ。

しっかりしろ!あたし。

過去は置いていこうって、決めたじゃん。

あたしは一人、部屋のベッドに座っていた。

中学3年の、秋の・・・。いや、ダメ。

言っちゃダメだ。

「真衣、好きだよ?」

ダメ。なんで聞こえるの?この声が。

「暎ちゃんが好きなんだよ ごめんね真衣ちゃん」

どうして、この声まで。

やだ。やめてよ。幻聴?いやだ。

「う、ううん いいの 芹も頑張って」

嫌だ。この時、きちんと言えばよかったんだよね。

「まーい!聞いてよ、聞いてっ 敦也と付き合う事になったよ!!」

あたしは、なんで?と思った。

敦也は、暎の事好きだったの?

芹は、あたしの物になれるってこと・・・?


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