初恋ストロベリー
「えー、皆さん ご入学おめでとうございます 昨夜まで続いていた
雨が新入生を祝うように、今日は晴れとなり・・・」

4月上旬、私立松葉学園高等学校の入学式。

私、杉山美咲は新入生として座っていた。

ステージ上では、学園長がしゃべりだした。

私は、国立大学の附属中からの出身でこの高校へ来た。

お母さんは、公立の有名高校に進学してほしかったみたいだけど
私はもう勉強に今まで通りの熱を入れ込む気はなかった。

長い学園長の話が終わり、各自生徒が教室へ戻って行った。

私たちは、教師たちに導かれ1年の教室へ移動した。

‘1-C’

ドアの上にある、この表示を見てあたしは、がくっと肩を落とした。

ようやく、中学のナンバーワンの地位3年という座を
手に入れたのに・・・。

また先輩に敬語使って、扱き使われる一年に戻っちゃった。

黒板に名簿が貼ってあって、
その通りにあたし達は席についた。

あたしは、後ろから2番目の窓際。

ラッキー。後一ヶ月はこの形だろうし。



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