初恋ストロベリー


「ごめん、俺 諦められないや、敦也が手放す日を待つことにした
暎ちゃん、手に入れたくて」

辛かった。もう、やめてよ。この時の事を

忘れるのにどれだけの時間と、苦労がかかったか

知ってるの?お願いだから、とめて。

「真衣・・・ ホントに悪かったよね あたし、何にも知らなかった
真衣がそんな辛い思いしてるって こんなの友達じゃないよね」

中学にある、大木の前で暎から言われた時泣いた暎を抱きしめようと

手を差し伸べたら、敦也と芹が居た。

敦也が、真衣を抱きしめて。芹はそれを、悲しそうに見つめていた。

あたしは、あたしは・・・。どうしたらいいかわかんなくて。

暎と出会わなければよかったと思った。

あたしが、心の底から悲しんで出てきた・・・透きとおって

あふれだした熱い涙を流しながら、家に逃げ帰っても

誰も追ってはくれない。わかっていたのに、その場にいるのが
辛すぎて。


もういやだよ。なんで思い出しちゃったの?

忘れたくて、たくさん笑って。いい親友見つけたじゃん。
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