初恋ストロベリー
週末を過ぎた、月曜日の朝。

杉山家はいつも通りの、ちょっと慌ただしい朝をむかえていた。

「お母さん、歯磨き粉!無くなったよ」

お父さんとあたしのお弁当を作り終え、一息ついていたお母さんを
奈緒が呼びだした。

「予備が、右の棚の2段めの右奥にあるから取って」

立ち上がることもなく、畳に掘りごたつのリビングに座った。

「よーしっ 準備OK!美咲、いこ」
今日は、お姉ちゃんも授業があって午前はゼミで塾みたいなところに行って

午後から大学の授業。

「待って!奈緒も行くから」

パタパタとランドセルを背負って奈緒が出てきた。
「行ってきます」

お母さんが玄関まで見送って、家をでた。

駅まで自転車の私とお姉ちゃんは、奈緒は私ランドセルはお姉ちゃんに分担して
近くの通学路まで乗せていった。

「ありがとー!じゃあ、また夜ね」
友達と合流した、奈緒は小学校に行った。

駅について、電車に乗るとお姉ちゃんが先に降りた。

大学は、あたしの高校より先だけどゼミに行くから。
「バイバァイ!頑張れよっ JK1」

面白い事を言うけれどお姉ちゃんは凄い可愛くて服のセンスもある。

お姉ちゃんが降りた、駅から2駅。

ドアが開いて、ぽんっとホームへ降りると
同じタイミングで降りた、同じ制服を着た子が居た。




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