【短編】好きなんだよ、バカ。

「もう、千陽くんってほんとに素っ気ないよね」



「……これが俺だからな。そんな俺を好きになったのはお前だろ」



「そうだね。でもあたし、ほんとに千陽くんのこと大好きだからさ」



「……お前ってほんと俺のこと好きなんだな。いつもベッタリだし」



「だって千陽くんのこと大好きだもん」



「……そんな好きとか言われても、俺は好きなんて言わねぇぞ」



「いいよ。あたしが千陽くんを好きならそれでいいもん」



「……単純」



「でも千陽くんが付き合おうって言ってくれた時、あたしほんとに嬉しかったんだから」