クロス†ハーツ
波乱とまさかの予感
*
「薫、今回結構珍しいよね」
「は…?」
「あー…、私もそう思う」
「俺もー、薫、なんかいつもと違う」
雨宮が資料室に行った後の視聴覚室。
雅矢の言葉に、残りの二人も同意してくる。
「何が?…俺、らしくないことしてるか?」
俺は、三人の言いたいことが良く分からず、少し首を傾げる。
すると、今まで雅矢の方を向いていた俺の視界に、早菜さんが現れる。
「あら、気付いてないの?凛ちゃんへの態度よ!」
「…雨宮?」
「そうだよ、薫。僕、中等部から薫と一緒だけど、今の薫、なんか変…」