クロス†ハーツ


「せ、生徒会長!…なんで!?」

「あはっ。驚きすぎでしょ、凛ちゃん」


私は自分が尻もちをついていることも忘れて、口をあんぐりさせていた。

誰だって、生徒会長が自分に突進してきたら、驚くと思う。
しかも、前に会った時とキャラが違いすぎる。


「ただ凛ちゃんと一緒にC組に行こうと思っただけだから、ね?」

「いや、会長B組でしょ?…なんでC組の教室に来る必要があるの?」


あの宣戦布告みたいな会話をしてから、なんとなく会長のことを避けてきたけど、思ったより普通に会話が出来ていた。
というよりは、あの時とあまりにも雰囲気が違ったから避けるきっかけも逃してしまったんだ。

会長はさりげなく手を取り、尻もちのままの私を起こしてくれた。そして、笑顔を私に向けた。


「僕のパートナーが、C組にいるでしょ?」

「……え?」

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