三題噺

晩秋の日の夜。

あたしは走った。

あの日の夜、彼が言った言葉が頭から離れなかった。

もし、あの言葉が本当ならば、彼は行ってしまう。

そう、いつのまにか、あたしは彼に恋をしていたのだ。

でも、もう会えなくなるかもしれない。

そんなのはダメだ。

彼をこの地に留めたい。

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