三題噺
ダチョウ/かっこう/ゴッホ
ある日、ダチョウとかっこうがお話をしていました。
「なぁ、かっこう。絵を描かないか?」
「どうして?」
「お前、絵描くの上手いだろ」
かっこうは絵を描くのがとても上手なのです。
「いいけどさ、ダチョウは何描くの?」
「んー、そうだな。俺はゴッホを描く」
「ゴッホ!? またえらく変なの選んだね。描けるの?」
「描けるさ」
そして、二羽はそれぞれ絵を描きました。
「上手いな、かっこう」
「ダチョウ…それ、何…?」
「ゴッホだ」
「…分かんないよ」
「…そうか…」
上手く描けなかったダチョウは落ち込みました。
そのとき、本物のゴッホが通りかかりました。
「お、君の作品いいね。きっとこの先伸びるよ」
ゴッホはダチョウに言いました。
「よかったらうちで働かないか?」
「いいんですか!? ぜひ、お願いしますっ!!」
後にピカソという有名な画家が現れますが…。
そのピカソこそ、このダチョウのことなのです。