気まぐれダーリン。
「あ、ここ!」
とーるが声をあげて、止まった場所は学校からそんなに遠くない公園。
手を引っ張られながら腰を下ろしたのは公園の街灯のしたのベンチ、
ふぅと少し落ち着くと、
「れん、怒ってる?」
不安げな顔をしてあたしの顔を覗きこむとーる。
「うん、怒ってるよ。だってとーる今日ずっといなかった。」
何だか意地悪したくなったあたしはわざとらしくふくれてみた、
まあ、正直そんなに怒ってはいない。
けど言ったことはウソじゃない、
「ねぇ、それってヤキモチ?」
「へ?」
「れん、ヤキモチやいてくれたの?」
凄く嬉しそうなとーる。
ヤキモチ…そうか、ヤキモチ妬いてたのかなあたし。
「…そんなんじゃないもん。」
でも素直になれないあたし、可愛いくないなあ。
「へぇ~♪れんがヤキモチ♪」
「もう!とーるの馬鹿。」
ぽこんと、とーるの肩をグーでパンチ。
痛くないよ~と笑う馬鹿。
何だかモヤモヤが晴れていくのがわかった、