気まぐれダーリン。
「痛い!とーるの馬鹿!」
「ちょ、れん落ち着いて!」
ジタバタ足を暴れだすあたしを焦って止めるとーる、
優しくしてって言ったのに。
「やっぱ、れんにはピアス早かったかな。」
眉をハの字に下げる彼をみて、少し胸がきゅんとした。
「そんなことないもん。」
「ふふふ、れんは意地っ張りだなあ。」
「もう!意地っ張りじゃないって!」
またふふふ、と笑うとーる。
子供扱いされているようでなんかやだ。
「何で急に開けようと思ったの?」
今日の朝、ピアス経験者のとーるに開けてと頼んだのはあたし。
もちろん、ちゃんとした理由はある。
「それは…」
「ん?」
続く言葉が恥ずかしくて言えないあたし、
とーるの顔が近づいてきてかぁああっと顔が熱くなる。
「とーると、その…」
「うん?俺と?」
あ~!もう、言ってしまえ!!
「とーるとお揃いのつけたかったから…」