気まぐれダーリン。



次の日の朝、

降り続ける雨と、とーるのことでモヤモヤしながら教室へ向かって廊下を歩いていた。

この時間はもうとーるが教室にいるはず、


ぐるぐる頭の中で考えているといつのまにか教室の前にいた。

ふぅと溜め息をついて、

少し憂鬱になりながらドアを開けた。

今日はちゃんと話せるといいな…、


「わっ!!」


待ってました!とでもいうように

ドアをあけると急に誰かが飛び付いて来た、

あたしに飛び付いたり抱きついたりするのは彼しかないない。


「とーる?!」

「おはよう~♪」


あたしの目の前にはニコニコの、くったくない笑顔


でも、


「とーる、あたしのことキライになったんじゃないの?」


モヤモヤして、こわくて、きけなかったことを勢いで問いかけてみた。

すると、とーるは目を見開いて


「そんなわけないじゃん!俺、れんダイスキだもん。」


そんな恥ずかしい台詞を朝から言って、にぱーっと笑うとーるの顔を見たら何だか今までのことがどーでもよくなった。




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