気まぐれダーリン。




変なとーるが元に戻って1ヶ月、

ジワジワ照りつける太陽と、五月蝿い蝉の声が夏を感じさせる今日この頃。

今日で学校は一旦終わって明日から夏休み、


「えー、夏休みだからといってハメを外しすぎないように!以上」


長ったらしい先生の話がやっと終わり、クラスの皆が“夏休みだー!”と叫ぶ中


一番喜びそうな人が珍しく一番テンションが低い。


「…夏休みやだな」


あり得ない、とーるがこんなこと言うなんて。

熱でもあるんだろうかと心配になっておでこに手を当ててみたけど、いたって健康っぽい。


「なにしてるの?」

「え、とーる熱でもあるのかなって…」

「元気だよ~?ふふ、何で?」

「だって、とーる夏休みとか凄く喜びそうなのに、嬉しくなさそうだから」


あたしがそう言うととーるはしゅんとしながら



「だってれんに毎日会えないじゃん、」



…きゅん。


ナニ、とーる、凄く今可愛いこと言わなかった?


「とーる、もっかい言って」

「へ?聞こえなかった?れんに毎日会えないでしょ、?だから今年の夏休みはキライ」

「とーる…ダイスキ!!」


普段こんなことめったに言ったりしないけどこればっかは言わずにはいられない!

ぎゅっと、とーるに抱きついた。


「何かよくわかんないけど、れん可愛い~俺もダイスキ!」



とーるの方が何千倍も可愛いっ







< 8 / 26 >

この作品をシェア

pagetop