私がここにいるという証
あたしはその一万円を財布に入れて家を出た。



夜の繁華街をただふらふら歩いていた。



「ちょっと、君何してるの?」



ホストみたいなスーツを着た男が話かけてきた。



「何?」



平然と聞き返した。



男は目を一瞬見開いたがさっきと変わらない口調でまた、話しだした。



「君…高校生だよね?」



だったら何だっていうんだろう。



そもそも制服着てるから聞かなくても分かるはずだ。



「だったら何ですか?」
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