私がここにいるという証
男はそのままじっとあたしを見つめたまま何も言ってこない。


「あの…もう良いですか?」



なかなか喋らない男にイライラした。



いきなり声かけて来たかと思えば何なの?



あたしはその場を去ろうとした。



「あっちょっと待って」



男が呼び止めたがそのままシカトした。



だけど男はあたしの後ろを追いかけてきた。



しつこい。



そう思ったのはつかの間、あたしの腕に何やら冷たいものが触れ『カシャッ』っという鈍い音がした。
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