俺が初恋??それってどうなの??
「鏡子さん・・・・・?」



俺は再び鏡子に言った。



「俺・・・ちょっと前に鏡子さんに会ってませんか?それとも今日が初対面ですかね・・・・」



俺の聞きたかったことをやっと鏡子に投げかけてみた。



鏡子は空になったグラスをカウンターに置き、



うつむいていた顔を俺に向けた。



「気づいてくれないと思ってた・・・・・」



鏡子はそう言うと、微笑んだ。



「じゃあ、あの雨の日の?・・・・・あれは・・・鏡子さんでしたか?」



色白の鏡子の頬がうっすらとピンク色に染まる。



そして、小さくうなづく鏡子を見て、



俺の心の中に厄介な感情が生まれる・・・・・。
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