俺が初恋??それってどうなの??
俺のそんな気持ちが分かっているかのように、



鏡子は俺の腕の中にいた。



静かな時間はゆっくりと、



俺と鏡子を見守るかのように流れていく。



「店長さん・・・・・?なんで?」



真っ赤な顔をした鏡子がつぶやく。



それを聞く俺はさらに強く鏡子を抱きしめる。



「理由がなければダメですか・・・・・?とにかく今はこうしていたい。鏡子さんと一緒にいたい・・・・・帰ってほしくない・・・・・それだけです」



俺は鏡子の髪に顔をうずめ、そうささやいた。



「ありがとう・・・・・なぐさめてくれるの?優しいね。店長さん・・・・・」



そう言い終わった鏡子からは、



フッと体の力が抜けていった。
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