蜜柑の神様【企画】
「母さん、貸して」
母さんから受話器を受け取り、[切る]のボタンを押す。
ホッとため息を着くと、今度はインターホンが鳴った。
「すいません!◯◯ニュースなんですけど!」
インターホン備え付けのカメラに、マイクを持った人とデッカいカメラ担いだ独り言が映っとる。
来るの早いわっ!
あー、そや。このスタジオ大阪やったな。
部屋に戻ろうとしたねんけど、母さんが包丁を持って笑いかけてきよったから渋々出る。
「…はい。なんの用や?」
「浅野慶介くん?さっきのニュース見ててくれた?」
……ノーコメでええかな。
「カメラまわってるから喋ってくれる?」
マイクを持った人が苦笑しながら時計を確認して
「6時まであと10秒だ!!」
とカメラに向き直って言った。
母さんから受話器を受け取り、[切る]のボタンを押す。
ホッとため息を着くと、今度はインターホンが鳴った。
「すいません!◯◯ニュースなんですけど!」
インターホン備え付けのカメラに、マイクを持った人とデッカいカメラ担いだ独り言が映っとる。
来るの早いわっ!
あー、そや。このスタジオ大阪やったな。
部屋に戻ろうとしたねんけど、母さんが包丁を持って笑いかけてきよったから渋々出る。
「…はい。なんの用や?」
「浅野慶介くん?さっきのニュース見ててくれた?」
……ノーコメでええかな。
「カメラまわってるから喋ってくれる?」
マイクを持った人が苦笑しながら時計を確認して
「6時まであと10秒だ!!」
とカメラに向き直って言った。