小さな宝物

★期待★


今日からあたしも高校生。


ちづるも一緒だしなんか嬉しい。


あたしはスキップしながら坂道を降りる。


清流高校はあたしの家から近いから、歩いて通える距離。


坂道を降りたと所にあるバス停でちづると待ち合わせ。


ちづるはすでに着いててあたしに手を振ってる。


『おはよぉ!』


元気いっぱいに言うちづるは、いつもと違って大人に感じた。


『おはよ~待った?ちづる今日雰囲気違うね!可愛い♪』


ちづるは元々が綺麗な顔立ちだから、ちょっとメイクするだけであたしよりずっとお姉さんに見える。


あたしが男の子だったら絶対惚れる自信あるんだ!


あたしの自慢の親友!


あたしは…いたって普通の女の子。たいしてモテた事もない。


だけど、高校生ってだけで可愛くなれる気がするんだ~!


『一緒のクラスだといいね』


ちづるはサラサラの髪の毛を風邪になびかせながら言う。


『ホント!清流高校ってあたし達の中学からほとんど来てないから友達いなくて不安だもん。』


あたしは眩しい太陽に目を細めながら答えた。


『もしクラス離れてもちゃんと遊びに行くから』


ちづるが笑顔で言うから、あたしも自然と笑顔になった。


学校に着くと新入生が沢山掲示板の前に集まっていた。


『クラス発表だよ!』


目がイイちづるは遠くな離れた掲示板を指差して言う。


『なんか緊張してきた。』


あたしはドキドキしながら掲示板に近付く。

1組ぢゃないみたい…


2組…でもない。


3組…あっ!ちづるの名前!


…あたしの名前もある!!


『きゃ~!!あたし達一緒だよぉ~!!』


あたし達は手を取り合って同時に叫んだ。


嬉しい!


憧れの高校生活はちづると一緒のクラスで始まるんだ!


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