小さな宝物
『ぢゃあさっ!清流高校にしよぉよ~!だってこの前の木村って人もソコでしょ?見てみたいぢゃ~ん!!』
ちづるは目をキラキラさせて言う。
『え~!そんな理由で高校選んで大丈夫なわけ?』
あたしは半分笑いながら答える。
『だってあおいはどこでもいいんでしょ?だったら木村って人とラブラブになりに行こうよ~!』
ちづるは1人で妄想を膨らませながら楽しそうに言う。
『ラブラブって…まだどんな人かも知らないのに…彼女だっているよ~高校生だもん!逆に地味でポッチャリとかだったら嫌だし…』
とかなんとかいいつつ…正直あたしだってかなり期待してる。
だって絶対カッコいいもん!!
きっと背が高くて、優しくて、笑顔が素敵で!!
『あおい…顔は正直だよ(笑)』
ちづるはあたしの百面相を見ながら笑ってる。
『違うよ!』
焦るあたし。
『いいぢゃん!清流高校にしよぉよ!また一緒に学校行こ!あおいがいたら楽しいもん!』
ちづるは素直だ。
あたしだってちづると高校行けたらいいなって思ってた。
木村って人にも逢ってみたい。
『そぉしよっかな。』
あたし、こんな適当な理由で人生を決めていいのかな?
でも…どこでもいいって考えよりはマシ?
まっ!ちづるがいるんだし、なんとかなるか♪
こんな感じであたしの進路は決まった。