続 青薔薇姫
ホテルを出ると、もわっとした熱気に包まれた。
ホテルの近くの海に沿って歩いていると、見覚えのある人がベンチに座っていた。
あたしに気付くと、また目線を海に戻された。
「隣いい…?」
「……あぁ。」
あたしは少し間を空けて座った。
「起きるの早いね。」
「……それは瑞華もだろ?」
「ははっ…、あたしは酒強いからね。」
「……俺も。」
こんな他愛もない会話でも、あたしは嬉しかった。
「……久しぶりに話したね、龍。」
「……そうだな。」
龍はポンポンとベンチを叩いた。
"もっとこっちに来い"ってこと……?
あたしは立って、龍のすぐ隣に座り直した。