続 青薔薇姫



「それぞれ思いはあると思う。けど3時間後は敵どうしだ。……それを忘れるな。」


「「「……。」」」


下っ端達は唇を噛みしめている。


下っ端達に言った言葉はもちろん、俺自身に向けた言葉でもある。


俺も……覚悟決めねぇとな……。


「俺からは以上だ。3時間後に備えて、急で悪いが準備してほしい。」


俺は頭を下げた。


いくらメールが届いたのがついさっきとはいえ、心の準備もロクにできないまま戦わすのは、俺が許せなかった。


「総長頭を上げてください!!俺らは総長に着いて行きます!!」


「「「おぉーっ!!」」」


ありがとな……お前ら。


ただいつもとは違い、下っ端達の目が一瞬揺らいだのを、俺は見て見ぬふりをした。




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