続 青薔薇姫



「あたし……ホントはね、龍の味方したかったの……。

でも彼に脅されて……。

どうしても幽鬼側につくしかなかった……。

……勝ったのはもちろん炎龍。

幽鬼を……彼の族を潰してくれて感謝してるの……。

すべて話せば、龍も分かってくれると思ったけど……ダメだった……。

あたしは龍の裏切り者になってしまった……。

それで気付いたの……。

すべて彼の思惑通りだったんだって……。

あたしと龍をむりやり離そうとしたんだって……。

もう……目の前が真っ暗になって。

それで……自殺したの……。」


……壮絶だった。


ユカさんはずっと、龍の味方だったんだ……。


「瑞華ちゃん、お願いがあるんだけど……。」


「……何ですか…?」


「龍に伝えてほしいの……。

”許してほしいなんて思わない。

でも、あたしは龍のこと本気で好きだった”って……。」


ユカさん……。


「分かりました。……絶対伝えますね。」


ユカさんはありがとうと言って優しく笑った。




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