続 青薔薇姫



思えば、筆箱なんかわざわざ取りに行かなくたって…、家には予備のものがあるはずなのに……。


なんであたしはツいてないんだろう……。


なんで筆箱を取りに行ってしまったんだろう……。


なんで会話を聞いてしまったんだろう……。


………別にユウナに取られたことにムカついてるわけじゃない。


まぁホントにムカついてないかって聞かれたら、ムカついてるんだと思う。


でも……違うの………そうじゃないの…。


彼に裏切られたからじゃない……。


彼の友達に嘲笑われたからじゃない……。


ユウナが悪いわけでもない……。


この黒いモヤモヤ感はそんなんじゃない……。


ただ……、あたしの告白を踏みにじったから……。


それがどうしても許せなかった。




-翌日-


昨日あのあと、何があったのかは知らない。


けど、彼がユウナと付き合い始めたことがクラスで噂になっていた。


その証拠に、仲良く手を繋いで登校してきた。











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