続 青薔薇姫



電話であなたがあの子のことを聞いてきたとき、正直焦った。


だってあなたにも嘘をついたから……それがバレたのかと思って。


だからあの子のことはあなたにとって悪い存在になるようにした。


それがホントでも嘘でもどうでもよかった。


ただあたしの嘘がバレないように……。


それだけであの子の情報を流した。


今更嘘を塗り重ねることに抵抗はなかった。


罪悪感もない。


そんなあたしは狂ってるんだろうか……。




……でも、あたしが何重にも塗り重ねた嘘はもうすぐバレてしまうみたい。


水狼と青華が出会ってしまえば、話の食い違いで簡単にバレる。


それに、あたしが黒幕だってことも………。


ホントのことを知ったらあなたはあたしをどうする?


殺す?


でもあなたを止める人がいるんだろうね…。


たとえば……そう、あの子とか。


でもあたしが何人もの人から恨まれるのには変わりない……。


あたしはただ告白を踏みにじられたのが許せなくて……、人並みの恋をしたかっただけなのに……。


でももう終わり………。


ポロッ


「……っ!?」


小学校以来流れなかった涙が、今になって一気に溢れ出してきた。




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