続 青薔薇姫
嘘の代償
「……んっ………。」
ここは……?
あたし……撃たれたはずじゃ……。
鼻を掠める薬品のにおいに、ようやくここが病院だということが分かった。
あたし……生きてたんだ……。
ガラガラッ
病室のドアが乱暴に開く。
誰だか知らないけどもうちょっと静かに開けてよ……。
「瑞華ー!!今日も来たぜー!!」
「あぁ…大雅か。……納得。」
「へ?……瑞華っ!?」
あたしと目を合わせた大雅は、目を丸くして叫んだ。
叫べば当然外にも聞こえるわけで……。
「大雅どうしたんだ?そんな大声出して。」
「うるせぇぞ?」
「……うるさい。」
青華の幹部のみんなも病室に入ってきた。
「みっ、瑞華が起きたんだよ!!」
「「「マジ!?」」」
「だからうるさいって……。」
虎太も悠雅も疾風も、あたしの顔を見るなり抱きついてきた。
「心配かけさせやがって……。」
「うん……。ごめんね虎太…。」
あたしは虎太の頭を撫でた。
あたしが寝てる間に、青華をまとめてくれたのはきっと虎太だ。
「もうすぐ龍達も来ると思うぜ。」
虎太がそう言った瞬間、ガラッと病室のドアが開いた。
「よっ……って、瑞華!?」
「起きたのか!?」
太陽と航太も虎太達と同じような反応をした。
「瑞華……。」
ただ1人だけ、龍はあたしの顔を見て優しく笑った。
「みんな……ただいま。」
だからあたしも龍みたいに、病室にいる青華と炎龍の幹部のみんなに向けて笑いかけた。