続 青薔薇姫



「それで…、結以はどこに行ったの?」


誰か知り合いとか入院してるのかな…?


「それが、そこの階段登ってったんだよ。」


階段を登った……?


あたしの病室がこの病院の最上階だから、この上にあるのは………、

















屋上?




でもなんのために屋上に……?


「……っ!!もしかして……!!」


急いでベッドから飛び降り、屋上に向かって走った。


「あっ…瑞華!!まだ安静にしねぇと傷が……っ!!」


後ろで叫ぶ虎太を無視してまであたしはただ走った。


不思議と痛みは襲ってこなくて、傷のことなんて考えてなかった。


ただ屋上に向かって、無我夢中で走り続けた。


お願いだから間に合って……!!


……そう心で思いながら。




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